攻めのクラウン・ブリッジ
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22Ingenuity of the Crown & Bridge Restoration2-1b~d 支台歯形成を終えた状態.とくに中切歯は天然歯である1と歯頸ラインを揃えるため,歯肉縁下約2mmにマージンを設定して,強いカントゥアで左右のラインを揃えるつもりであった.問診不足は否めないが,患者は元の歯頸ラインがよいと希望していることが印象採得後にわかった.歯肉縁下の内縁上皮に付着(接合)上皮特有の細血管網が観察でき,角化した歯肉溝と明瞭に判別できる.2-1a 2にメタルセラミッククラウンを装着してから1年後,患者は1および2の治療を希望した(2016年6月8日).2-1e,f 歯科技工士には印象採得時の歯頸ラインを維持する形でカントゥアを決定するように指示し,最終補綴装置を装着した.e:装着時のワセリン防湿の状態(2016年6月22日).f:装着後1週(2016年6月29日).2-1g 最終補綴装置装着後約3か月(2016年9月7日).ジルコニアは生体親和性が高いことから,マージンカラー部になるべくジルコニア表面を残すことで歯肉との親和性は非常によくなる.2-1h 約3年後(2019年9月11日).患者の希望どおり中切歯歯肉の非対称性が維持できている.もちろん患者も満足している.症例3:ジルコニア・ポーセレンレイヤリング(3年経過)ebcdf

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