スタッフが辞めない歯科医院の作り方
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29新しいモチベーションの時代 戦後日本は団塊の世代と言われる先輩方が「終身雇用」を保証してくれる会社に忠誠を誓い、高度経済成長の時代を乗り切ってきました。そこでは安定と引き換えに当然のように時間外労働が行われ企業の成長、経済の成長が築かれてきました。しかし代償としてさまざまな社会問題を引き起こしてしまった側面もあります。続く時代は終身雇用とは決別し成果主義の世界、成績による給与の差別化を求め「モーレツ社員」などの流行語を生み出しました。 こうして成熟した経済において先進国の仲間入りを果たし、平成も終わった今、いわゆる「ゆとり世代」という競争を良しとしない中で育ってきた世代は競争による成果主義にもNOを突き付けたのです。さて、この時代の企業というのは何を重んじ何を与えることが正解なのか。いまだその答えが出たとは言い難いですが、見え始めたものもあると考えています。 そのヒントは次世代のモチベーションコントロールです。現代の被雇用者はやりがいのあるところ、自分を必要としてくれるところに長く勤めようとする傾向が強いのです。歯科医院も例外ではありません。それはもちろん資格によっても違いますが、歯科医院にはたった3種類の職種しか存在しません。つまり歯科医師、歯科衛生士、歯科助手(広義の意味で受付を含む)です。歯科医院はこの3つの職種に対しそれぞれのやりがいを与えられる仕組みを作りさえすればいいのです。こころの仕組み2章

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