別冊the Quintessence PRD YEARBOOK 2019補綴Ⅰ全文翻訳要旨Abstract1Private Practice, Cattolica, Italy.／2Research Professor, Department of Neurosciences, Reproductive and Odontostomatological Sciences, University of Naples, Naples, Italy.／3Private Practice, Castagnola delle Lanze, Italy.／4Private Practice, Modena, Italy.／5Private Practice, Florence, Italy.／6Private Practice, Pesaro, Italy.／7Private Practice, Trento, Italy.／8PhD Student, Department of Surgery and Translational Medicine, University of Florence, Florence, Italy.Correspondence to: Dr Giacomo Fabbri, Via del Porto 17 Cattolica, Rimini 47841, Italy. Fax + 39 0541 833322. Email: giacomofabbri@bmf.dental.咬合高径の挙上：天然歯支持型、天然歯とインプラントの混在型、ならびにインプラント支持型全顎的固定性補綴装置を用いたオーラルリハビリテーションに関する多施設後ろ向き臨床比較研究Increasing the Vertical Dimension of Occlusion: A Multicenter Retrospective Clinical Comparative Study on 100 Patients with Fixed Tooth-Supported, Mixed, and Implant-Supported Full-Arch RehabilitationsGiacomo Fabbri, DDS1 / Roberto Sorrentino, DDS, MSc, PhD2 / Giorgio Cannistraro, DDS3 / Francesco Mintrone, DDS4 / Leonardo Bacherini, DDS5 / Roberto Turrini, DDS6 / Tiziano Bombardelli, MD, DDS7 / Michele Nieri, MD, DDS8 / Mauro Fradeani, MD, DDS6 本多施設後ろ向き臨床研究は、固定性リハビリテーションを行った患者におけるVDO（以下、咬合高径）の挙上の影響を比較することを目的とした。熟練した歯科医師が、天然歯のみ、天然歯とインプラントの混在、ならびにインプラントのみで支持される上部構造を用いて咬合高径の挙上を行い治療した100名の患者を評価した。患者は臼歯部における修復の仕方のタイプにより、以下のように３群に分けられた：臼歯部に部分的な欠損が認められるが、天然歯のみ支持型の補綴装置だけで対応可能で、インプラントは使用していない群（グループＡ）、臼歯部に部分的な欠損が認められ、天然歯と少なくとも１本のインプラントが臼歯部に埋入されて、天然歯とインプラントが混在した状態で上部構造が装着されている群（グループＢ）、ならびに、無歯顎患者であり、インプラントが埋入されてフルアーチのインプラント支持型上部構造が装着されている群（グループＣ）であった。新しい咬合高径はモックアップ、テンポラリーレストレーション、あるいは可撤性装置によってテストされた。患者は最終上部構造装着後少なくとも１年のフォローアップ期間を有していた。参考とした自己申告性でのブラキシズムの存在、ならびに治療前の顎関節や筋の症状、歯列弓の拡大、咬合高径の挙上量、修復材料、ならびに機能的合併症のような臨床変数が後ろ向きに収集された。記述統計が行われた；３群間比較の量的変数に対しては一元配置分散分析（ANOVA）とTukeyのpost hoc検定を用い、質的変数に対しては尤度比検定を用いてロジスティック回帰分析が行われた。その結果、機能的合併症に関しては実験群の間で統計学的有意差が認められた。咬合高径の挙上後における機能的および補綴的合併症はほとんど起こらなかった。機能的合併症はグループＣで主に認められたが、２週間後には明らかな症状はなくなっていた。補綴的合併症と自己申告でのブラキシズムに関してはグループ間に統計学的有意差は認められなかった。（Int J Periodontics Restorative Dent 2018;38:323-335. doi: 10.11607/prd.3295）38
元のページ ../index.html#4