必ず上達 矯正臨床
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①ラウンドワイヤーによるレベリング(Ⅱ級や,開咬の場合はスピーの湾曲が強い傾向にあるため,ティップバックベンドを強くして,咬合平面の平坦化とアンカレッジプレパレーション,開咬の症例では,臼歯部のアップライトによる咬合平面角の平坦化を図る). 使用するワイヤー 0.014インチ,0.016インチステンレススチールラウンドワイヤーにインセット,オフセット,ティップバックベンドを入れる.0.016インチプリアーチドフォームニッケルチタンワイヤーでも良い.②レクトアンギュラーワイヤーによる高度なレベリングとトルクコントロールと咬合の緊密化. 使用するワイヤー 0.016×0.022インチ~0.017×0.022インチ.ステンレススチールワイヤーに,ファーストオーダーベンド,セカンドオーダーベンド,サードオーダーベンドを入れる.臼歯の咬合関係に応じてⅡ級orⅢ級ゴム,咬合の緊密化に対しては,咬合の甘い部位にアップアンドダウンエラスティック,三角ゴム,四角ゴムを併用する.③アイデアルアーチワイヤーによる仕上げとさらなる咬合の緊密化と微調整(ディテイリング). 使用するワイヤー 0.017×0.025インチ~0.018×0.025インチ.ステンレススチールワイヤーにファーストオーダーベンドを組み込み,アイデアルアーチワイヤーとする.ティップバックベンドは徐々に弱くして,最終的に臼歯部の咬合を安定させる.上顎前歯部にクラウンラビアルトルク.上下顎臼歯部にクラウンリンガルトルクを入れる.▶▶全顎矯正治療の基本的な治療の流れ図15 全顎矯正治療の基本的な治療の流れ(抜歯症例は犬歯の遠心移動と前歯部の一体化が必要だが,ここでは非抜歯症例を前提に).レベリングトルクコントロールと咬合の緊密化さらなる咬合の緊密化と微調整138

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