エンドに必要なアナトミー 根管の構造と機能に基づく実践歯内治療
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 歯の外形は硬組織で構成されており,内部の歯髄腔を硬組織が囲んでいるが,その歯髄腔は歯冠部の髄室と歯根部の根管からなる. 前歯ではその境界は明瞭ではないが,根管の形態は歯根の外形にほぼ一致して細長く根尖孔を介して歯根膜につながる.根管の形は加齢とともに狭小となりしばしば複雑となる.一般に歯種ごとに歯根の形態は解剖学的特徴を示すが,根管の形,数や湾曲徴に変異variationsを示すので,すべてを熟知しておきたい(図1).図1 上顎永久歯のエックス線写真からみた歯根と根管の形態左から中切歯に始まり第二大臼歯に至る.上段は頬舌投影,下段は同一歯の近遠心投影像で歯種による基本形態を示す.歯根と根管の解剖SECTION6060

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