歯科医療コミュニケーション
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解説1 ①の数がもっとも多い患者さんからは、せっかちな印象を受けるのではないでしょうか。このタイプの患者さんは、思い立ったらすぐに行動するのが特徴です。そのため、こちらが話をしている途中であっても、患者さんは体裁を気にすることなく、割って入ってきて話を始めます。またこちらの話が最後まで終わっていないのに、「だからこうなんですよね」と結論づけたりまとめたりして先を急ごうとするようすが多くうかがえるなど、一見、気が短い印象を受ける患者さんはも少なくありません。こうした患者さんは、治療説明の途中でも、良いと思うとすぐにその治療を受けることを決断しようとします。そのため、重要なポイントが見落とされてしまうこともあります。逆に、思ったままをそのままストレートに表現してくれるため、こちらの話に何を思っているのかがわかりやすいともいえます。こうした患者さんの多くは、まわりくどい言い回しを嫌います。ですので、説明をする際はまず結論から伝え、その後で理由を述べると、患者さんはこちらの話がわかりやすく、コミュニケーションがスムーズに流れるように感じます。そこから歯科医院側に信頼を寄せてくれることもあるでしょう。①の数がもっとも多いタイプ:せっかちな印象を受ける患者さん このタイプの患者さんへの効果的な対応法 ・結論を先に伝え、患者さんの関心を引く 結論を急ぎ、せっかちな患者さんゆえに、こちらの話の内容を聞いていないことも少なくありません。説明の際は、その患者さんにとっての重要事項を先に確認すると良いでしょう。〔例:歯内療法を受けている患者さんに今後の治療計画について伝える場合〕スタッフ結果から申し上げると、歯の根っこの治療は一度では終わりません〔結論〕。なぜなら、お薬を交換していきながら症状の経過を診ていくため、何度かの通院が必要となるのです〔理由〕。 患者さんの行動の特徴と効果的な対応法90

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