GP・小児・矯正が共に考える 実践早期治療
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という専門分野を学ぶことは,顎顔面口腔系の疾患を早期に発見し,小児歯科専門医や矯正歯科専門医への入り口を広げることにも大変有意義です.また,GPが正しい矯正診断法や矯正治療法を学ぶにしたがい,自分が行う矯正治療の限界も知り,小児歯科専門医や矯正専門医との連携を強めていくと考えています.よって小児歯科専門医と矯正歯科専門医は,単にGPの矯正治療を否定するのではなく,現時点よりもさらにGPが矯正歯科や小児歯科を学ぶ場を増やし,適切な指導をしていくべきだと考えています.図14a〜e 上下顎叢生症例(7歳6か月).Schwarz applianceにて上下顎4切歯を配列させたが(9歳2か月),側方歯群交換期に舌癖が出現し開咬に(9歳11か月).マルチブラケット装置に移行し(10歳3か月),上下顎の咬合を緊密化した(10歳10か月).このように稀であるが側方歯群交換期に舌癖が出現することもある.▶▶症例7:上下顎4切歯排列後,側方歯群交換期に舌癖が出現図14a 7歳4か月,矯正前.図14b 9歳2か月,拡大床により切歯部整列.図14c 9歳11か月,舌癖の出現.図14d 10歳3か月,再矯正治療.図14e 10歳10か月,動的治療終了時.図15a〜e 上下顎叢生+過蓋咬合症例(8歳4か月).Schwarz applianceにて上下顎4切歯を配列させたが(10歳2か月),その後,上顎永久犬歯突出に(10歳5か月).マルチブラケット装置し(11歳9か月),上下顎の咬合を緊密化した(12歳1か月).このように側方歯群交換期に永久犬歯突出になることは多々ある.▶▶症例8:上下顎4切歯排列後,側方歯群交換期に犬歯突出に図15a 8歳4か月,矯正前.図15b 10歳2か月,拡大床により切歯部整列.図15c 10歳5か月,永久犬歯突出に.図15d 11歳9か月,再矯正治療.図15e 12歳1か月,動的治療終了時.de1 一般歯科臨床医が起こしやすい早期矯正治療の問題点とその対策229

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