1図1〜3 ₃クラスプ除去,人工歯追歯,₃部床改造ならびに₃クラスプ除去,₄人工歯除去,₂₃₄人工歯追歯,₃部床改造した,暫間裏装用レジン(山八歯材工業)による床裏装と裏層材による床外形の修正によって義歯床の安定を図った.5図5〜7 垂直的な咬合面に傾きを認めたため,フェイスボウトランスファーを用いて基準平面がカンペル平面である咬合器プロター7(カボデンタルシステムズジャパン)上にて咬合床の傾き(咬合平面)を是正した.1.抜歯,クラスプ除去2.人工歯追歯修理3.床改造,暫間裏装用レジンによる床裏装,床外形修正咬合ばかりに視線を向けるのではなく,まず義歯床の安定の問題から取り組まなければならない.P.81〜84にしたがって,①現在の口腔内や顎口腔系の状態を把握した.②口腔内や顎口腔系での問題点(プロブレムリスト)を見出した.③その問題点の原因を探り,現義歯に生じている原因を解決した.その結果,疼痛が消失し,義歯床が安定した.4.治療用義歯の製作3276図4 無歯顎補綴治療における顎間記録は,咬合床による方法に頼るほかない.しかし,新しく製作した咬合床では,上顎のろう堤面と下顎のろう堤面をピッタリと合わせるだけでも苦慮することが多い.1回目の顎間記録では,現義歯を参照に製作した咬合床を試適し,垂直的な咬合面(垂直的な咬合をなす面)を確認した.垂直的な顎間関係の観察には顔面計測法を用いた.70
元のページ ../index.html#4