新版QAで悩み解消!図解SRPテクニック
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14術者と患者さんの基本ポジション:上顎をSRPする場合4SRPでの術者と患者さんの基本ポジションは、上顎と下顎で、また上顎は右側と左側でも少し異なります(図8、9)。 上顎左側をSRPする場合 術者は患者さんの頭頂部分にあたる12時の位置に座り(図9a)、腕はひじを90°に曲げた状態で手のひらが患者さんの頬に自然に触れられる高さを基本とします。そしてそのまま11時の位置に移動します(b)。右足はチェア右側の背面板の横、左足はヘッドレストの直下にあるようにし、しっかり足を開きバランスと体幹の安定を図りましょう。このとき術者が5時の方向を向くこと、術者の左脇が患者さんの頭頂を超えない位置にあることを確認しましょう。SRPでは前腕から指先までが一体となったイメージで施術するため、11時の位置にいる術者から離れた上顎左側への施術では、肩やひじが上がりやすくなります。そこで術者が右脇を開け、右手で患者さんの左頬を触ったときに肩やひじが上がらない程度の高さにするため、チェアを基本ポジションから少し上に位置調整します(c)。もし術者の背が低く、基本ポジションにおいて術部が遠い感じのするときは、術者の左脇を患者さんの頭頂に近づけると解消されます。 上顎右側をSRPする場合 上顎左側と同じく術者は11時の位置で、5時の方向を向いてSRPを行います(d)。ポイントは、脇を軽く開いたときの右ひじの位置より術部が高くならないよう、チェアの高さを基本ポジションより少し下げることで図9 上顎をSRPする場合の基本ポジション。チェックポイント 上顎処置時のヘッドレスト口を開けた状態で、床面に対して上顎の咬合平面が90〜100°くらいになる位置処置歯の歯軸の延長が、患者さんの胸の上辺をぎりぎり貫くイメージの位置※おおよその目安であり、ケースによって使いわける12時の位置に座り、腕はひじを90°に曲げた状態で手のひらが患者さんの頬に触れられる高さとする。図8 処置歯の歯軸の延長線が患者さんの胸の上辺に来るようなポジションをとると、キュレット操作時に腕が動かしやすい。90~100°a

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