日本顎関節学会学術用語集
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あ001 アーブ麻痺 あーぶまひErb’s palsy腕神経叢麻痺で上位の根,幹が傷害を受け起こる麻痺.002 悪液質 あくえきしつdyscrasia何らかの原因で栄養失調,代謝異常などで衰弱した状態.003 悪性の あくせいのmalignant①治療に対して抵抗性のある,悪化の経過をたどる.②(新生物に関して)浸潤性の,破壊増殖性の,転移性の.004 顎 あごjaw上顎と下顎から形成され,顎骨と筋を中心として咀嚼,捕食などに使われる.005 顎の あごのgnathic顎や頰に関する.ギリシャ語が語源.006 朝のこわばり あさのこわばりmorning stiness関節リウマチでみられる特徴的な症状.顎関節症では,睡眠時ブラキシズムなどによる持続的な筋収縮とそれにともなう顎関節内圧亢進により生じると思われる起床時のこわばり.007 亜脱臼(顎関節の) あだっきゅう(がくかんせつの)subluxation (of condyle)大開口時の部分的または不完全な下顎頭の脱臼.008 アダマンチノーマ あだまんちのーまadamantinoma→「エナメル上皮腫」を参照009 圧下 あっかintrusion歯の根尖方向への移動を意味するが,咬合力が加わる方向への移動であるため,歯の移動様式のなかではもっとも困難であると考えられる.010 圧痛 あっつうtenderness, pressure pain圧迫により生じる痛み.011 圧痛閾値 あっつういきちpressure pain threshold圧痛を生じさせる最小の圧力.012 圧痛検査 あっつうけんさtenderness test圧迫による痛みの誘発検査.013 圧痛点 あっつうてんtender point圧痛検査により疼痛の生じる部位.014 圧力アルゴメータ あつりょくあるごめーたpressure algometer→「アルゴメータ」を参照015 軋轢音(関節の) あつれきおん(かんせつの)grating joint sound→「クレピテーション」を参照016 アデノパシー あでのぱしーadenopathyリンパ節が腫れて肥大した状態.017 アプライアンス あぷらいあんすappliance特定の機能や作用を目的として口腔に装着する装置.018 アルゴメータ あるごめーたalgometer痛み刺激に対する感受性の程度を測定する器具.圧力アルゴメータ あつりょくあるごめーたpressure algometer圧痛計.圧痛閾値や圧痛反応点を確実に記録する器具.019 アルノルト-キアーリ奇形 あるのると‐きあーりきけいArnord-Chiari malformation小脳,延髄および橋の発生異常による奇形.後頭蓋窩(小脳,脳幹部)に存在する神経組織が頸椎の中に陥入している形態を示す疾患.脳の大後頭孔から脊柱管内への陥入程度により現在Ⅲ型まで分類されている.20~30代の成人女性に多くみられる.症状には小脳失調,中枢性無呼吸,嚥下障害,垂直性眼振,吃逆,めまい,頭痛,頸・肩の痛みがある.MRIにより確定診断が可能.020 アロスターシス あろすたーしすallostasis身体的,行動的変化に対応できるよう心身の安定や恒常性維持を獲得する能力.021 アロディニア あろでぃにあallodynia通常は痛みを引き起こさない程度の機械的刺激や熱刺激により引き起こされる痛み.022 鞍隔膜 あんかくまくdiaphragm sellae内頭蓋底を構成する蝶形骨のトルコ鞍(下垂体窩)の上9あーぶまひ

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