臨床で困らない歯内療法の基礎
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治療のStep-by-Stepで理解する! 臨床で困らない歯内療法の基礎35KファイルGGD#1(直径0.5mm)GGD#2(直径0.7mm)挿入深さ#35Kファイルを挿入できた位置までは安全に挿入可能.#35Kファイルの方向と同じ方向に入れて出す.方向を#35Kファイルに合わせないと折れてしまう.同じ方向なら折れない.正しい方向で使用すれば何本の根管に使用しても折れないが,刃がすり減って使えなくなる.また,根管に入れて出すのは1回で十分である.2回行っても効果は変わらない.「折れやすいので使わない」のではなく,折れないように正しく使用する#1よりも直径が0.2mm太くなるが,#1と同様,ほっそりした形をしている.挿入位置は#1より歯冠側になるが,挿入方向は#1と同じである.1回だけ,入れて出す挿入と引き抜きの方向4ゲーツグリッデンドリルの使い方 その2 根管上部の形成にはゲーツグリッデンドリル(以下GGD,プロデュイデンタイール,モモセ歯科商会)を用いる.根管形成にはとても有効な器具であるが,正しい使い方が理解されていない.ゲーツグリッデンドリルには,#1〜6のサイズがある(表4-3,図4-20).日本人の歯では,おもに#1〜5を使用する.GGDは削り込むように使用してはならない.入るところまで入れて,引き抜くときに削る.GGDの使用に先立ち,#35Kファイルを根管の中央部までウォッチワインディング(後述)で挿入する.根管は一般に大きく緩やかに湾曲しているの表4-3 ゲーツグリッデンドリルの挿入深さと引き抜く方向82

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