お母さんたちに伝えたい!歯並びの良い子に育てよう
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 形態と機能をしっかり育ててくれるのが,“外遊び”だと考えています. 最近は,遊び場が減ってきていること,コンピュータゲームが流行していること,ケガを過剰に心配してしまうこと,「お受験」が幼少のころから始まることなどから,外で遊ぶ子の姿を見かけることが少なくなってきたように感じられます. 子どもにとっての“外遊び”は,単なる遊びではなく体を鍛えることなのです.実は,私は幼稚園児の頃までは都会に住んでいて,家の中で遊ぶのが好きな子どもでした.でも,父の転勤にともない地方の小さな海辺の町に住むようになり,友だちと遅くまで海岸で遊んだり,松の木に登ったりしているうちに,すっかり運動の大好きなたくましい子どもに変身していました.今でも学会発表や原稿の締め切り前に,徹夜に近い状態を何日続けても,私の体が外遊びで体づくりその2ビクともしないのは,子どものときに鍛えたお蔭と思っています. キリンのお母さんはライオンから逃れるために,赤ちゃんが生まれるとすぐに立ち上がって走ることを教え,小鳥のお母さんは巣から子どもを突き落として,飛ぶことを教えます.人間も動物なのです.健康に生き抜くためにはまず,成長発育期にしっかりした体をつくることが重要です.外で遊ぶことは単なるお遊びではなく,子どもにとっては大切な体づくりなのです.人間は動物の一種であることを再認識し,まずは体がしっかりでき上がるよう,子どもたちの体を鍛えてあげてほしいのです.外遊びが少なく勉強やコンピュータゲームばかりでは,子どもたちのたくましい体は望めません.現実の環境は厳しいけれども,あきらめないでがんばってほしいと思います.19

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