今さら聞けない歯科用CBCTとCTの読像法
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今さら聞けない歯科用CBCTとCTの読像法 Axial像を画面に映し出したのち,患者の主訴および読像者が疑う関心領域に対し画面を合わせま類似したpanorama像,最後にcross section像を観察すると決めておくと万全な読影ができるでしょう. このようにあらかじめ読像の順番を決めておくこす(図1-2).この操作は歯の形態,正常構造物などを指標として行う必要があります.病変の有無とは論理的な読像を行うために重要です.結果として,これは所見の見落としを減らすことにもつながるのです.図1-2a,b 患者の主訴および読像者が病変の存在を疑う関心領域のaxial像を中心に頭尾方向へ連続的に評価する.a:下顎右側第一大臼歯部の疼痛を主訴に来院した患者の下顎歯根レベルの歯科用CBCT画像のaxial像.b:aの解剖図.下顎右側第一大臼歯の根尖部歯根膜腔が拡大し,それに連続する骨消失領域がみられる(矢頭).骨消失領域の周囲には瀰漫性に広がる骨硬化領域も認められる(矢印).■歯科用CBCT画像を読像する際の基本はaxial像Ⅲ第一に患者の主訴および読像者の関心領域を評価するab下顎骨図1-3a~e a:図1-2の歯科用CBCT画像のaxial像.b:axial像におけるガイドライン(緑色の点線)に一致したpan-orama像.c:cross section像.d,e:b,cの解剖図.下顎右側第一大臼歯における歯根膜腔の拡大とそれに連続する骨消失領域が図1-2とは異なった角度より把握できる(矢頭).骨消失領域周囲に広がる骨硬化領域も把握できる(矢印).■panorama像とcross section像abdce歯根膜腔9

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