わかりやすいイラスト口腔外科小手術
2/6

17骨瘤除去手術図1-6c 作った溝にノミをあて刃の斜面を骨面と平行になるように調整して槌打ちする.図1-6d ラウンドバーで骨面を平坦化する.●粘膜骨膜弁の剥離 骨膜剥離子を用いて骨膜を骨面に残さないように注意しながら,後方に向かって剥離を進める(図1-6b).隆起の直上の粘膜は一般的に薄いため,鋭利な剥離子は用いない.骨瘤を超えたところで剥離をやめる.過剰な剥離,とくに顎舌骨筋には切り込まないように気をつける.底部に向かってこれらの過剰な剥離は,粘膜骨膜弁の基部に骨の削除片が迷入し,口底部の感染となったり,血腫の原因となることが多い.●骨隆起の削除 骨の削除には角ノミを用いるが,骨面をノミが滑らないように最初に骨瘤上部に小さなラウンドバーやフィッシャーバーで溝を作る.ノミを作った溝にあて刃の斜面を骨面と平行になるようにして槌打ちする(図1-6c).ノミが滑り周囲組織を損傷させることがないよう完全に切除せずに,一部骨を残してノミを上方に少しずつ動かすことにより遊離させ摘出する.骨隆起を削除した骨面は,骨の鋭縁や突出部を骨ヤスリか大きめのラウンドバーで平坦化させる(図1-6d).粘膜の上から骨鋭縁がないかを確認した後,生理食塩水で創部を洗い流す.図1-6b 粘膜剥離子を用いて骨膜を骨面に残さないように注意しながら剥離する.

元のページ 

page 2

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です