正しいカルテ記載 マスターガイド 2016年改訂対応版
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症例130 診療を行った場合、歯科医師は遅滞なく診療に関する事項をカルテに記載することになっている。カルテ記載を行うにあたって、以下の点に注意する必要がある。3第章カルテ記載の基本的な注意事項主なカルテの記載事項11)基本事項❶ 傷病名は正式名称で記載する。ただしカルテ記載が認められている略称(89頁参照)がある場合は使用してもよい。  傷病名記載について  a.傷病名を同じくする場合   傷病名を同じくする歯および部位を単位として記載する。レセプトの傷病名記載に際しても同一傷病名のものは同一歯式内に記載する。    例:カルテ…  ₇₆ C3急化Pul、 ₅₆ C3潰Pul、 ₁₁ C3慢化Per       レセプト… ₇₆₅₆ Pul、 ₁₁ Per  b.傷病名が確定しなかった場合   診断の結果、傷病名が確定しなかった場合は、「~症の疑い」「~部原因不明の疼痛」等を記載する。レセプトの「摘要」欄に症状その他実態を記載するのも一方法である。  c.傷病名が変更になった場合   当初の病名と変更後の病名を→でつなぐ。    例:カルテ…  ₆ C3急化Pul → 急化Per            ₇ C3急化Per → 急性顎炎      レセプト… ₆ Pul → Per、 ₇ Per → 急性顎炎  d.傷病名が重複する場合   傷病名が同一部位または、同一歯に重複する場合、傷病名を併記する。    例:カルテ…  ₇₆₅₁ C2、P1            ₄ C3急化Pul、歯の破折・カルテには必ず歯科医師本人が記載すること。しかし、やむをえず口述筆記させる場合やOA機器を使用して作成するときには、担当医が確認を行い、署名もしくは記名押印しなければならない。・複数の医師による診療が行われた場合には、診療行為ごとにその担当医がカルテに署名もしくは押印すること。・カルテは5年間の保存が義務づけられている。これは患者の最終診療日から起算しての5年である。また、カルテ以外のレントゲン写真や技工指示書等の書類、あるいは帳簿は診療が終了した日から3年間保存が義務づけられている。・カルテは保険診療分と自費診療分を明確に区別する必要がある。

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