チームマネジメントのための行動科学入門
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Q 「コミュニケーションって何ですか?」 こう問いかけると、よく、「コミュニケーション1とは一所懸命に話すことです」という答えが返ってきます。 よく、選挙演説などを街頭で耳にしますが、まじめに聴いたことがありますか? 相手は一所懸命話しているのですが、いくら聴いても、何を話しているのか、きちんと理解できませんね。 対象を考えていないコミュニケーションは、相手の耳にはただの雑音にしかすぎません。 たとえば、セールスマンが、売りたい商品を売り込みます。 でも、お客さんに興味がなければ、話を聴いてもらえません。 それは、納得ではなくて説得をしようとしているからですね。 説得は、聴き手にはごり押しにしか聞こえないのです。Q 「コミュニケーションって誰に習いました?」 わたしたちは、誰に習ったわけでもなく、普通にコミュニケーションを取っています。 しかし、それはあくまでも経験的なものです。 コミュニケーションは空気のような存在で、普段はその存在を忘れていますが、コミュニケーションがうまくいかないと感じたとき、はじめて、その存在感を感じるのです。 この「経験的なもの」こそが、コミュニケーションでトラブルの起こる最大の問題点となっているのです。1コミュニケーションの意味するもの 1コミュニケーションとは何かこんにちはわたし○○です。今日は、こんなお話を……こんにちはこのたび立候補した○×です1 ①社会生活を営む人間が互いに意思や感情、思考を伝達し合うこと。言語・文字・身振りなどを媒介して行われる。②動物同士の間で行われる、身振りや音声などによる情報伝達。 デジタル大辞泉https://kotobank.jp/word/8

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