一般開業医ができるアンカースクリューを使ったLOT
4/6

11本書の目的●圧下 図E-1,2に示すように,対合歯を喪失し挺出した₆の頬側と口蓋側にアンカースクリューを植立し,エラスティックチェーンをかけて矯正力を作用させると₆は圧下する. 図F-1に示すように対合歯がなく,挺出している場合も多くみられるのではないだろうか. このような場合,挺出している歯,歯群がすべて無髄であれば,挺出している歯冠長を短くする(歯冠をカット)することで,対顎に補綴物を入れることができる.しかし挺出歯が有髄歯の場合には患者の利益を考えると同じことはできなくなる. 圧下は,歯の移動形式のなかで最も難しいとされている.そのため,いままでの矯正歯科治療では,臼歯を純粋に圧下することは“無理,難題”な注文であった.しかしアンカースクリューを用いると,容易に臼歯の圧下が行える.しかも歯根吸収を起こすことも非常に少ない. 図F-2のようにワイヤーを用いて圧下したい₄₅₆をひとまとめにする.頬側と口蓋側にアン図E-1 図E-2 図F-1 図F-2 症例E症例F

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です