図4-15 ディボンディング後(ナノケア開始前)。接着材除去後は、ブラケット周囲の白濁および接着面の研磨によりエナメル質の表面粗さが増大している。白濁のある歯面にはPMTCペーストの使用は避け、再石灰化が進んでから必要に応じて行う。エナメル質表面が粗造なため、光の乱反射により歯面は全体に白く見える。図4-16 3ヵ月後。オフィスケア月1回、計3回実施後。表面粗さが改善し、透明感のある自然なエナメル質の質感を取り戻しつつある。表層下脱灰による白濁は再石灰化に向かっている。図4-17 6ヵ月後。セルフケア製品の処方を継続してさらに3ヵ月経過後。清掃状態も改善されてきたことで白濁は目立たなくなり、滑沢な歯面に回復している。前回よりもエナメル質の透明感と光沢感は増している。図4-18 9ヵ月後。6ヵ月間の回復期を経て白濁はさらに再石灰化が進行し、正常な歯面に回復している。乾燥状態でもエナメル質の透明感と光沢感が増していることがわかる。これ以降、安定期プロトコールに沿って継続。ディボンディング後(ナノケア開始前)3ヵ月後(ステージ1:開始期終了時)6ヵ月後(ステージ2:回復期)9ヵ月後(ステージ2:回復期終了時)61(2)再石灰化とリカバリーケアの経過Part 2 ナノケアの目的別ケーススタディ
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