JUSTICEinDentistry
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acbdfgeFIG 1e~g 初診時のCBCT像.破折線は唇側では骨縁上に位置している.008 本来,「正義」とは,「都市国家(ポリス)の秩序を保つために,個人と社会全体の権利,利益,幸福を共存させるための道徳である」と稚拙な筆者は独断的に理解している.とはいえ,そのような哲学について論じるつもりはないし,できるはずもない.ここでいう「正義」とは,一般的に使う「何が正しいか」という意味合いである.しかしながら,この正しさの基準は,時代,社会,年齢,環境,職業などの個人を取り巻く状況や結果に至るプロセスにより異なり,絶対的かつ普遍的な基準,定義,答えなどはないように思われる.抜歯や抜髄という歯科治療1つを取り上げても,それぞれの患者の状況においてFIG 1a~d 初診時.8歳11か月の女児.主訴は₂の歯冠-歯根破折の治療.EPTは(+)であり,自発痛などの不快症状はない.わずかに動揺度が高いが,日常生活に支障はなさそうである.  治療方針を考える正義とは

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