1億円歯科医院の作り方_継承編
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 以前は,何か質問をされると,できるだけすぐ答えを教えていました.そして,「練習しなさい! そうすればうまくなる」と教えていました.そして,練習を怠ると「なぜ,それを継続しないのか?」と問い詰めていました. ある日,「なぜ若い歯科医師は練習を継続しないのだろうか?」と考える出来事がありました.若い歯科医師に「うまくなりたいのか?」と聞けば,全員が口を揃えて「うまくなりたい」と答えます.しかし,なぜ継続できないのでしょうか? その答えは,簡単でした! 自分自身で腑に落ちていないからです. 人間って,腑に落ちないと自ら行動しないんですね.つまり,答えを教えるのではなく,「なぜ,それを行う必要があるのか?」を自分で考えさせ,自分で答えを出さなければ,いつまでも中途半端な仕事しかできない歯科医師になってしまうんですね.答えではなく,「なぜそうするのか?」を教えることが大切! これまで多くの歯科医師を見てきましたが,結局人は変わりません.有言実行する歯科医師は1割で,有言不実行の歯科医師は9割です.ですので,筆者らは「まだまだ勝てるな,大丈夫だな」と思ってしまいます.なかには「すばらしい! この人には勝てないな!」と思う方もいますが,ほんの一握りですね. 人間って,そもそも弱い人間ですので,筆者を含めて逃げたくなるのはよくわかりますが,多くのすばらしい歯科医師は,行動の1歩目が早く,考えてから行動するのではなく,考える前に行動に移しています.このように,若い歯科医師に教えるのは,技術だけではなく考え方であったり,行動のスピードであったりと,釣り方を中心に教えてあげるようにしましょう.44①釣った魚を与えるのではなく,釣り方を教える

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