青嶋仁 歯科技工臨床写真集 ザ・セラミックワークス
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3210ページ【Case 1】 1PFMクラウン修復.反対側同名歯切縁に見られる透明象牙質の表現に腐心した.切縁寄り1/3付近にある細い白線は内部ステインなくしては表現できない.切縁のマメロンの表現は,透明陶材の上にマメロンオレンジの1と2にブライトを混合したものを交互に塗布する.なお,本症例に限らず,中切歯1本の修復における色表現のポイントは明度である.11ページ【Case 2】 1ポーセレンラミネートベニア修復.白斑やヘアーラインは,天然歯と異なる位置にあえて付与した.12ページ【Case 3】 1PFMクラウン修復.天然歯は,テトラサイクリンにより軽度の変色を呈する.明るい陶材1色のみを使用し,歯頸部付近等の着色はすべてインターナルライブステインテクニックを用いて表現した.写真は試適時のもので周囲組織がまだ治癒していないが,色の調和は満足のいくものであった.13ページ【Case 4】 1PFMクラウン修復.筆者開発のラスターポーセレンのTブルー(トランスルーセントブルー)を初めて使用した症例.切縁の青い透明感の表現に注目.14~15ページ【Case 5】 1PFMクラウン修復の修復物製作工程と,最終修復物装着時.1にアディショナルベニアを製作・接着し,ブラックトライアングルを閉じれば,より審美性に優れた症例となったであろう.なお,今はあまり行わないが,本症例ではインサイザルヘイローの表現を追加焼成で行っている.16~17ページ【Case 6】 12PFMクラウン修復.1クラウンは,意図的に反対側同名歯と歯冠幅径を合わせなかったが違和感はない.キャラクターがほとんどなく,また明度の高い2を模倣しなければならない2のほうが修復物製作の難易度は高い.本症例は,筆者がこれまでに製作したPFMクラウンの中でもっとも気に入っている.18ページ【Case 7】 1PFZクラウン修復.PFZの場合,筆者は必ず一度,オペーシャスボディを築盛・焼成する.切縁にはラスターポーセレンのTブルーを築盛したが,それでも青い透明感が不足している.この症例がきっかけで,より青みの強いアクアブルーをラスターポーセレンの製品群に加えることとなった.19ページ【Case 8】 1ポーセレンラミネートベニア修復.修復物の近心隅角にもう少し青い透明感が付与できればよりよかった.当時は,ラスターポーセレンのアクアブルー2の開発前であったが,現在であれば同部にこれを加えると,青い透明感の表現が可能である.20~21ページ【Case 9】 12PFZクラウン修復,③4⑤PFZブリッジ修復の術前および製作工程と最終修復物装着時.本症例の支台歯はすべてメタルコアが装着されている.このような場合,一般的にはシェードベース陶材を使用してその金属色を遮蔽するが,本症例のような歯の色であれば,これを用いなくとも色の調和は得られる.試適の際,若干彩度不足であったため,外部ステインを行った.表面性状が少々ポーラスなのが気になる.22~23ページ【Case 10】 1PFMクラウン修復の術前,製作工程と最終修復物装着時.完成したクラウンと反対側同名歯を比較すると,歯頸部から2/3までは良好に模倣されている.その一方で,切縁部を比較すると天然歯にある青みがクラウンに表現されておらず,暗い透明感を帯びている.この症例により,オパール効果を有するラスターポーセレンが開発された.なお,本症例で提示した築盛法は,現在の手法とは少々異なる.24ページ【Case 11】 1PFMクラウン修復.反対側同名歯の艶が強く,これを模倣する場合,特Type 1 解説

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