パーシャルデンチャ―成功のための設計3原則
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181.「支持」の設定 義歯を安定させる組織は支台歯と欠損部顎堤の2つであるが、この2つの組織の代償性を補償する因子が「支持(咬合力を支え、沈下を防ぐ)」「把持(横揺“動かない” 義歯となるための設計の手順とポイント(Fig14~18)れを防ぐ)」「維持(浮き上がりを防ぐ)」である。パーシャルデンチャーによる処置の目的が咬合支持の回復のため、3因子のうち咬合力に抵抗する「支持」を主体に設計を考えることが重要となる。 前述のとおり、義歯の動揺が義歯の適合を増悪させる要因であり、動揺を最小化するためには、的確な咬頭嵌合位・咬合支持による義歯人工歯により構成される咬合接触について、空間的に可動性が小さく再現される必要がある。Fig14a,b レストと床を設計する。「支持」を行う支台歯上のレストと顎堤上の床を設定する。2.「把持」の設定 「把持」は、義歯に加わる水平力に抵抗する力で、「支持」の場が定位置となるように支台装置と有床部でその機能を与える。Fig15a,b 「把持」を行うガイドプレートの接触するガイド面、小連結子を設定する。abab原則1 “動かない” 義歯となるために-動揺を最小化する設計のポイント-2

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