歯のしくみ 口のしくみ
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47●● 口のしくみ お米を炒いったパラパラのあられにきれいな砂さ糖とうをつけた「雛ひなあられ」。ひな祭りを彩いろどるお菓か子しとして人気です。10粒つぶくらい手にとって一度に口に入れ……。でもこのパラパラのあられはどうなるのでしょう? そのまま飲のみ込むのはちょっとたいへんだよね。なんでおいしく食べられるのかな? 雛あられは、じつはほっぺと舌したの共きょうどうさぎょう同作業によって、飲み込みやすいものに作り変えられているのです。食べ物を噛かんでいる口の動きを連れん続ぞくで見てみましょう。右ページの図は奥歯の位い置ちから見た口の断だん面めん図ずです。自分の口のなかをイメージしてみてね。 上下の歯の両りょうがわ側にはほっぺと舌があり、ほっぺは食べ物が歯からこぼれ落ちないように、舌は唾だ液えきを混まぜてこねる仕事をします。ほっぺと舌は協きょうりょく力し合って食べ物を上手に軟やわらかくするのです。そして舌はこねるときにそのおいしさを感じて脳のうに伝えています。 そしゃくという動作はお餅もちつきにそっくり。蒸むしたもち米を入れる臼うすには壁かべがあり、杵きねでついても外にこぼれません。杵と臼は歯で、臼の壁はほっぺです。そうなると舌は? お餅つきには「つき手」以外にもう1人、もち米をひっくり返す係かかりが必ひつ要ようです。この係を「返し手」といって、手を水でぬらし、つきやすくこねるのです。もうおわかりですね? 舌はこの返し手です。しかも、熟じゅくれん練のね! 雛ひなあられのようなたくさんの粒つぶをおいしく食べられるのは、歯が粒を噛みくだき、舌が唾液を混ぜておいしさを味わい、ほっぺとこねて飲み込みやすくお餅のように変えてくれるからなんです。ほっぺと舌は息のピッタリ合った相あい方かたなんだね!

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