ピエゾのススメ
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3部 ピエゾによるインプラント治療および口腔外科手術108サイナスフロアエレベーション(側方アプローチ)糸瀬正通(福岡県開業:近未来オステオインプラント学会会長)3‐1‐9使用チップDr.糸瀬正通の術式ポイントSG15Aモード選択 サージモードパワー設定 50%SG11モード選択 サージモードパワー設定 20% サイナスフロアエレベーションにおいて、側方アプローチをする場合、術中の偶発症のひとつとして、側方開窓部の骨溝形成時、開窓部を走行している血管の損傷や、上顎洞粘膜の裂開が挙げられる。また、隔壁が存在する場合、骨溝形成が困難である1)。 これらを防ぐためにはCTにて骨壁の厚みや血管の走行を把握しておくことは必須であるが、このような解剖学的制約があり、繊細さが要求される部位にピエゾの使用は非常に有効的である2,3)。 安全のためにダイヤモンドコーティングのチップを使用するため切削は遅くなるので、開窓部の骨壁が厚い症例では先にフィッシャーバーにて骨溝を形成しておくと効率がよい4)。
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