新・歯科人間ドック基本マニュアル
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口腔内検査図1 口腔内検査手順。検査の実際の流れ 口腔の各部位をもれなく、効率的に検査し、口腔粘膜の変化や病変を見逃さないためには、検査の順序を決めて定型化しておくことが望ましい。図1に口腔がん検診の際に行われている診察手順の一例を紹介したが、必ずしもこの通りに実施する必要はなく、歯科医師各自が見落としのないような検査手順を習慣化することが重要である。 また、口腔粘膜に生じうるさまざまな変化(1. 色調の変化、2. 表面性状の変化、3. 腫脹・腫瘤形成など)に対する基本的知識を身につけること、さらにはそれらを客観的に表現、記録するために必要な用語を理解しておくことが必要である。このような知識や手技は、歯科人間ドックを行う際のみに限らず、口腔がん検診や訪問診療時の口腔粘膜検査にも有用である。①上唇②下唇③右側頬粘膜④左側頬粘膜⑤上顎唇・頬側歯槽歯肉(右側臼歯部 ↓前歯部 ↓左側臼歯部)⑥下顎唇・頬側歯槽歯肉(左側臼歯部 ↓前歯部 ↓右側臼歯部)⑦上顎口蓋側歯槽歯肉(右側臼歯部 ↓前歯部 ↓左側臼歯部)・硬口蓋⑧下顎舌側歯槽歯肉(左側臼歯部 ↓前歯部 ↓右側臼歯部)⑨舌背⑩右側舌縁⑪左側舌縁⑫舌下面⑬右側口底⑭左側口底⑮口峡咽頭⑫⑭⑬⑤⑦⑮⑧⑥⑩⑪⑨①④③②52

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