TMD YEARBOOK 2013 顎の痛みに対処する
6/8
331 咀嚼筋痛別冊the Quintessence 「TMD YEAR BOOK 2013」着するよう指示された. 本処置により症状が一時的に軽減したものの,約3か月前より症状は再度悪化し,耐えられなくなってきた.近医では,スプリントの装着時間を延長し,可能な限り日中も装着するように指示された.指示されたとおりに仕事の時以外はスプリントを装着していたが,症状に変化が見られないため,紹介のもとに受診した.2.�大学病院で行った検査とその結果(図2〜4)1)痛みの解剖学的部位 問診により,食事時と欠伸時に疼痛が生じる解剖学的部位を確認したところ,左側臼歯部から頬部にかけての痛みであるとのことであった.加えて,大開口時には左側顎関節部にも軽度の疼痛を認めてい図2 大学病院で行った臨床診査の結果.大学病院で行った臨床診査の結果疼痛強度(NRS:0‐10)開口時痛8/10咀嚼時痛10/10安静時痛3/10起床後1時間以内開口量無痛25mm有痛43mm強制49mm関節雑音右側小さなノイズ(+)左側小さなノイズ(+)下顎頭運動制限右側軽度に制限左側軽度に制限部位右側左側側頭筋--咬筋-++胸鎖乳突筋-+顎二腹筋--僧帽筋--顎関節-+
元のページ