詳細は38ページ〜詳細は50ページ〜詳細は61ページ〜第2章 ディシジョンツリーを使ってステップごとに正しく診断しよう! ステージ分類は,症例を“重症度”と“予測される治療の複雑度”の2つの観点から,ステージⅠ(もっとも軽症)からステージⅣ(もっとも重症)までの4つのステージに分類する.さらに,疾患の範囲と分布により,それぞれのステージにおいて“限局型”もしくは“広汎型”が加えられる. 歯周炎においてのグレード分類の目的は,歯周病の進行のリスク,治療に対する反応の予想,全身疾患への潜在的な影響を把握することである.そして,このグレードの決定は,以下の3つの基本原理を基に決定される.①すべての個人が歯周炎に同じ感受性があるわけではない.②歯周炎の進行と程度は,バイオフィルムへの反応の多因子的な影響を受ける.③ある症例においては,バイオフィルムや炎症のコントロールに関して,より集中的なコントロールが必要である. これらの原則に従ってグレードの診断を行い,それぞれの症例に応じた治療法を決定する. AAP/EFPの新分類では,“慢性歯周炎”と“侵襲性歯周炎”という分類は採用されていないが,日本歯周病学会では継続して採用されることになっている.そのため,本書では“慢性歯周炎”と“侵襲性歯周炎”の診断方法についても解説する. 歯周炎の種類を診断するには,歯周炎を随伴する遺伝疾患の有無を確認する必要がある.患者の全身既往歴に遺伝性疾患が該当する場合は,“遺伝性疾患をともなう歯周炎”と診断し,ない場合は年齢に比較した歯周組織の破壊速度に着目し“慢性歯周炎”か“侵襲性歯周炎”かを判断する.ステージⅠ歯周炎ステージⅢ歯周炎重症度と複雑度ステージⅡ歯周炎ステージⅣ歯周炎グレードA慢性歯周炎グレードB侵襲性歯周炎範囲と分布限局型広汎型大臼歯/切歯パターングレードC15ステップ 3ステップ 4ステップ 5ステージ分類を行うグレード分類を行う歯周炎の種類を決定するororor
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