121図5.20 CBCTによる上気道の三次元レンダリング画像(1名の患者)。(a)安静時の呼吸。安静時の呼吸サイクルにおける矢状断面図で、上気道の容積を示す。(b)気道容積の増加を示すMMA後の同一患者。 長年にわたって臨床医は、顎矯正歯科手術の治療計画の立案とガイドの製作のために、二次元頭部X線規格写真分析、咬合器、フェイスボウトランスファー、歯列模型、写真および臨床検査に依存していた。意思決定と治療計画の立案の過程は、主に歯列模型に焦点を当てており、頭蓋骨全体から得られる解剖学的情報を無視していた52。今日の診療では、咬合関係だけでなく、顔面軟組織とその下にある硬組織を評価できる技術が目前に迫っている。これらの目標を達成するためには、いくつかのVSP(Virtual Surgical Planning)ソフトウェアと強力なハードウェアの使用が必須である。現在のところ、既存のソフトウェアは互いに類似しており、そのほとんどが治療計画の立案の際に、ユーザーをガイドする段階的インターフェイスを備えている。したがって、VSPの過程はプログラムやどのソフトウェアを使用するかを学ぶことではなく、望ましい結果を得るための包括的なツールとして、これらのソフトウェアを使用して臨床医の知識や治療のフィロソフィーを伝えることである。5 三次元頭部X線規格写真5.6 三次元仮想手術プランニング(VSP)
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