Q316【治療内容によって必要なもの】 最近では、ポータブルユニットやポータブルエックス線撮影装置も販売されており、これらがあれば外来診療にかなり近い治療も可能です。ただ、在宅で要介護状態になっている患者さんの多くが通常の歯科診療に耐えられないことが多く、どこまでの診療を行うかによって用意する器材も変わってくると思われます。嚥下機能に問題がありムセやすい方や、認知症が進行している方、脳血管障害の後遺症のある方など、通常の診療は困難な方が多いのが実情です。残根状態でも腫脹などの問題を起こしていない場合は、セメント充填のみの場合や、ケースによっては何も手をつけない場合なども、選択肢として考えられます。義歯に関しても、新規に製作するよりも修理や裏装で対応することで、なるべく長く使用されていた義歯を使い続けていただく選択をするケースも多いと思います。 歯科訪問診療というと多くの器材をそろえなければならないとイメージされている歯科医師も少なくないようですが、毎回多くの器材を持参する必要はなく、予定している処置と付随して必要になりそうな処置に関する準備だけで十分です。【毎回必要なもの】・基本セット(紙トレー、ピンセット、探針、ミラー)・紙エプロン ・グローブ ・アルコールワッテ・滅菌カット綿 ・滅菌コットンロール ・綿棒・口腔内用ウエットティッシュ ・アルコールウエッットティッシュ・含嗽剤 ・小型懐中電灯 ・ティッシュ・下に敷く敷物(レジャーシートなど)【口腔ケアに必要なもの】・歯ブラシ ・義歯ブラシ ・舌ブラシ ・歯間ブラシ・デンタルフロス ・タフトブラシ ・スポンジブラシ・口腔保湿剤 ・歯磨きジェル ・義歯洗浄剤 など1.義歯修理・ポータブルエンジン ・即時重合レジン・ティッシュコンディショナー ・義歯裏装材・プライヤー ・エアダスター・ 削ったものが飛び散らないようなケース(無ければ大き2.抜歯・血圧計、パルスオキシメーター ・注射筒、注射針・麻酔薬 ・ヘーベル、抜歯鉗子 ・滅菌ガーゼ などめのビニール、ゴミ袋など) などある程度、機器や器材のセットをそろえなければできないのでは?基本的には外来診療で使用しているものと同様です。自身が訪問診療で取り組む範囲で、予定している治療に応じたセットを準備・持参すればよいでしょう歯科訪問診療で持参する機器・器材等の一例A
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