図9-8-1 咬合採得前の準備では,咬合位を正確に決めるために,必要な器具の準備,MADの種類の決定と咬合採得時に必要となるクリアランス(厚み)の確認,咬合採得装置の調整を行う.咬合採得前の準備歯科医師のための睡眠時無呼吸治療A:咬合採得に使用する器具.基本セット,咬合採得装置(本例ではジョージゲージ〔JM Ortho社〕を使用),咬合採得装置を調整するためのストレートハンドピースとバー,シリコーン印象材(本例ではコレクトプラス〔ペントロン・ジャパン社〕を使用).咬合採得時のクリアランスは,上下顎切歯間距離により調整可能である.ジョージゲージの場合は図に示すようにバイトフォークの使い分け,ソムゲージの場合には咬合採得装置本体を調整することにより切歯間距離を調整する.たとえば,前歯部で5.0mmのクリアランスが必要な場合は白色のバイトフォークを,前歯部で2.0mmのクリアランスが必要な場合は灰色のバイトフォークを選択する.130①咬合採得に必要な器具の準備②MADの種類の決定と咬合採得時に必要となるクリアランス(厚み)の確認③バイトフォークの選択咬合採得前の準備B:デジタル咬合採得を行う場合は,口腔内スキャナ等を準備する(本例ではiTeroエレメント5D Laptop〔アライン・テクノロジー社,インビザライン・ジャパン社〕を使用).切歯間距離5.0mm咬合採得睡眠歯科カウンセリング,睡眠時無呼吸検査,術前検査結果を基に,第8章(116~118ページ)を参考にして,患者に最適なMADを決定する.また,そのMAD製作のための咬合採得時に必要となるクリアランス(厚み)を確認する.切歯間距離2.0mm
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