睡眠歯科コンサルテーションで,睡眠歯科治療に対する同意を得たのち,MADの製作,調整,装着を行い,MADを適切に装着できるよう指導とコー図4-2 筆者が米国で学んだ体系化された睡眠歯科治療の流れをもとに,潜在性のSRBD患者の早期発見から睡眠歯科メインテナンスまでの一連の流れをまとめた.睡眠歯科治療は,チェアサイドでの治療に第12章で解説するコミュニケーションスキルを用いることで,より効果的な治療を行うことができる.チングを行う. MAD装着後は,主訴の改善や痛み,咬合の変化等の副作用を確認する主観的評価を行う.この主歯科における睡眠歯科治療の具体的な流れ歯科医師のための睡眠時無呼吸治療64STEP1 潜在性のSRBD患者のスクリーニング:潜在性のSRBD患者は,簡易的な問診,外見的特徴,睡眠に関する質問票,口腔内検査等からスクリーニングが可能である.STEP7 印象採得と咬合採得:印象は適正なトレー選択と手技で,歯列と周囲組織を確実に採得する.咬合採得は,MAD製作における重要なステップであり,適切な上下顎位置関係で採得する.第6章82ページ〜を参照第9章124ページ〜を参照STEP2 情報提供,睡眠歯科カウンセリング:スクリーニングよりSRBDが疑われた場合,睡眠呼吸障害に関する情報提供および睡眠歯科カウンセリングを行い,その治療の必要性を説明する.STEP8 MAD製作:MADは,大きく分けて上下分離型と上下一体型があり,MADの種類により製作方法が異なる.第12章174,175ページを参照第10章140〜147ページを参照STEP3 睡眠時無呼吸検査:SRBD(OSA)の診断のために,睡眠時無呼吸検査を行う.検査の種類や検査施設は,患者の希望や睡眠呼吸障害の症状に応じて選択する.STEP9 MAD装着,指導,コーチング:装着時には上下MADを歯列に試適し,適合と維持を確認して調整する.装着と同時に顎運動療法の指導,習慣継続に向けてのコーチングを行う.第3章42ページ〜を参照第10章144〜151ページを参照
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