e図16e〜g 伝達麻酔用注射針の摘出時所見.YREGRUS LARODNA LATNEDCISAB : RANMES LAUSIVChapter1-1531.狭いスペース2.複雑な解剖3.動く組織(口唇,舌,頬粘膜)4.硬組織と軟組織5.凹凸のある形態6.刃物の使用(メス,高速切削器具)7.唾液で濡れており,滑りやすい8.直視できない部位の治療9.細かな器具,部品10.気管,食道の入り口11.感覚的に敏感な部位12.恐怖心の強い患者,急な体動1.手技が未熟あるいは暴力的2.解剖の知識不足3.術前検討不足4.不注意5.視野,操作性の悪い狭い術野 ・不十分な大きさの切開 ・暗い視野6.外科の原則の無視 直視直達が重要,急性炎症期を避ける, 死腔をつくらない, 骨欠損の直上に縫合が来ない など7.偶発症についての知識不足8.手術器具,機器に不慣れ図17 口腔内手術の特殊性.口腔内は上記のような理由で,偶発症が起きやすい.1)口腔内手術は難度,リスクが高いことを認識する 図17に口腔内手術の特徴を挙げた.われわれ口腔外科医は日常的に口腔内手術を行っているために強く意識してはいないが,このような特徴があるために口腔内の手術は実は難度が高く,偶発症が発生し図18 偶発症の発生原因.抜歯時の偶発症の予防と対処fg Iないと摘出に難渋する.上顎洞内,軟組織内の異物は時間ととも移動するので,後日摘出する場合は必ず摘出の直前にCT撮影し,位置を確認する必要がある.やすいことを再認識すべきである.2)なぜ偶発症が発生するのかを理解する 図18に偶発症が発生する理由を挙げた.直視下に操作を行うことがもっとも重要で,上顎臼歯の上顎洞内迷入も下顎埋伏智歯抜歯時の舌神経の切断も器具の先端を直視しないままで抜歯していることにより生じる.3)いかにして偶発症の発生を防ぐかを意識するとともに,リカバリーの知識と技術を身に着ける 図19に偶発症を防ぐポイントを挙げた.偶発症の発生を未然に防ぐためにもっとも重要なことは,自分の技量を知り,どの手術の,どのステップで,ど偶発症の予防について
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