5)下顎管 下顎管は,下顎骨の中を走行する管で下歯槽神経動静脈を含む.解剖学的な名称は下顎管であるが,臨床家の間ではしばしば下歯槽管とも呼ばれる11.一般的に下顎管の平均径が2.5mm,神経が1.8mmと管の中を占める割合は神経がもっとも大(岩永 譲「ビジュアル歯科臨床解剖」より)臼後腺口腔底舌神経顎舌骨筋きい12.神経,動脈,そして静脈という3つの構造物のなかで,一般的に神経が下方を走る頻度がもっとも高いが,さまざまなバリエーションが存在する(図15)13.そのため,仮に下顎管上壁のみを損傷した場合でも,下歯槽神経を損傷している可能性は十分に考えられる.(岩永 譲「ビジュアル歯科臨床解剖」より)14舌挙上時(口腔底挙上時)舌舌顎舌骨筋頬筋智歯下顎管図9a図10a舌安静時舌安静時図9b図10b舌挙上時(口腔底挙上)頬筋臼後腺口腔底舌神経智歯舌神経の位置が変わる下顎管舌神経の走行の変化
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