●34●35歯根膜腔に相当するグルーブ.歯根と歯槽骨の境目に形成する.歯根膜腔が狭い場合や消失している場合に形成して,ヘーベルを挿入する.歯質内のグルーブ.歯質内にグルーブを形成してヘーベルを挿入し,骨を支点にして歯を脱臼させる.▶歯質内のグルーブにより,ヘーベルの作用点を形成し,骨を支点にして歯を脱臼させる.3種類のグルーブ●33Point5ヘーベル操作のカギはグルーブだ!!ヘーベル抜歯が上手になるためには,3種類のグルーブを有効に使おう!解説 ヘーベル抜歯の補助手段として,3種類のグルーブを形成する▶歯を分割するグルーブは,歯根湾曲歯,歯根肥大歯,癒着歯などに有効で,歯根の湾曲・開大・アンダーカットを解消できる.歯を分割するグルーブ.骨の癒着が強く,33の操作だけでは抜けないときは,歯根を分割する.aバーで根尖まで歯根を分割する.このとき,必ずしもまっ2つに分割する必要はない.b分割部にヘーベルを挿入して回転させると,分割された歯はそれぞれ容易に動揺する.c分割終了後に「歯根膜に相当するグルーブ」33を形成してヘーベルで抜去する.表1 グルーブ形成の種類と,分割の効果.グルーブの種類分割の効果種類① 歯質と骨の境目の(歯根膜腔に相当する)グルーブ33② 歯を分割するグルーブ34③ 歯質内のグルーブ単根歯の分割分割部分にへーベルを入れる複根歯の分割ここの骨を支点にする効果ヘーベルの作用点の確保単根歯,複根歯,湾曲歯,肥大歯,開大歯を分割する歯質内にヘーベルの作用点を形成する癒着面積が半減する,アンダーカットが解消できる両分割片を容易に動揺させられる単根化できる,歯根の開大が解消できるここの骨を支点にする35abc4747へーベル抜歯第5章
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