DrHiroのペリオ図鑑_Nolink
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図2 オッズ比[OR]10年10年10年10年20人80人50人50人==10.25= 4 313 “物事の起こりやすさ”には、もう1つの表し方がある。それがオッズである。オッズは“起こる確率”を“起こらない確率”で割った値だ。起こる・起こらないのちょうど真ん中は確率では50%(0.5)だが、オッズでは1になる。なので、確率では50%(0.5)を越えれば起こりやすいということになるが、オッズでは1を越えると起こりやすいことになる。100人の非喫煙者での歯周病発症率が20%ということは、非発症率は80%ということになる。つまり非喫煙者の歯周病の発症のしやすさをオッズで表すと20÷80=0.25となる。また100人の喫煙者での歯周病発症率が50%、非発症率が50%なので、喫煙者の歯周病の発症のしやすさをオッズで表すと50÷50=1となる。そして喫煙者の歯周病発症オッズ1を非喫煙者の歯周病発症オッズ0.25で割ると4となり、これをオッズ比[odds ratio, OR]という 図2。 リスク比は前向き研究にしか使えないが、オッズ比は前向き研究でも後ろ向き研究でも使える便利さもあって、医学論文ではオッズ比に遭遇することが多い。オッズ比のほうがリスク比よりも大きくなる傾向があるが、発症率が小さければ近似する。そして複数の要因をオッズ比で比較しても、リスク比で比較しても順位に変化はない。医学論文の表やグラフなどで、RRと書かれていればリスク比、ORと書かれていればオッズ比と考えて間違いない〈300ページ〉。8-13300ページ喫煙(+)の発症オッズ喫煙(-)の発症オッズオッズ比とリスク比喫煙者100人オッズ比[OR]歯周病発症発症率20%発症オッズ=2080=0.25歯周病非発症非発症率80%歯周病発症発症率50%発症オッズ=5050= 1歯周病非発症非発症率50%関連ページへGO!(-)非喫煙者100人

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