態癖―力のコントロール
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ICP=L態癖――力のコントロール多様な身体症状の訴えとともに「テンポラリークラウンも内面がフィットしすぎるのはいや」「(テンポラリークラウンの)歯頸部も歯肉に触れてはいけない」など,診療そのものに困難があった.テンポラリークラウンは2~3日おきに外れ,それを自分で歯科医院でもらった仮着材を使って装着する有様だった.1ヵ月目に改良アムステルダム型スプリント(前歯部だけにテーブルをつけた前歯接触型スプリントで,下顎位を探し,臼歯部の自然挺出を目的にした装置)を装着してもらった.スプリントを入れてから目がショボショボする感じがよくなった.テンポラリークラウンを作り直し,少しずつ咬合は安定し,大部分の症状は改善した.最大の原因は,実は,日常の姿勢の問題だった.39図1A-1初診時(2007.10.2),最大咬頭嵌合位図1A-22007.11.12テンポラリークラウンの調整をしながら,リラックスポジションすなわち全身のなかで最適な下顎位を探す.下顎は,右前に出て左奥の臼歯が空すく.では,なぜ下顎が左奥に偏位していたのだろう.ICP=Rリラックスポジション改良アムステルダムスプリント装着時

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