Bba図4a,b BBABが先天性欠如.小さいころから受診しており,協力性も良かったので,5歳時に早めにパノラマエックス線写真を撮影したところ,後継永久歯の先天性欠如も判明した(a).上顎前歯は歯冠の大きさから中切歯と側切歯の癒合が疑われた.6歳から早期に矯正医と連携し,治療へ.その後,₂₁₂の先天欠如が明らかになり,16歳現在,欠損部にナチュラルデンチャーを装着.定期管理となっているが,今後は成長に応じて対処していく要がある(b).如の頻度は,永久歯の場合は第三大臼歯(いわゆる親知らず)を除けば5%程度といわれています.頻度が高いのは,第三大臼歯を除くと下顎前歯,下顎第二小臼歯,上顎側切歯です.どの永久歯であっても,欠如することで歯列や咬合への影響はありえます.そのため,審美面または咀嚼機能にもかかわる側面から,この先,矯正治療や補綴治療が必要となる可能性がでてくることも見越して,それを保護者に説明して口腔の管理の重要性を説く必要があります(図3). 永久歯の多数歯先天性欠如の場合も稀にありますので,子どもであってもパノラマエックス写真撮影は必要だと考えています(図4).Part 3 親子に寄り添い,子どもの成長を支援する108図2 2歯とも逆性で,鼻腔に近い過剰歯は摘出するには全身麻酔下となるため,依頼した大学病院・口腔外科にて,外来で摘出できる1歯のみ摘出.鼻に違和感が出現した時は,すぐに受診するように指示あり.その後,埋伏過剰歯の移動は起こらず,経過観察中.図3 5555の先天性欠如が判明.親子には第二乳臼歯が「代生歯」となるが,乳臼歯の歯根吸収が起こりうることも説明.パノラマエックス線写真にて経過観察中で,矯正処置を行うか,成人となってからの補綴処置かを検討している.逆性埋伏過剰歯(〇部)永久歯の先天性欠如
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