新版 1からはじめるインプラント治療 完全マニュアル
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46第4章 術前に準備すべき器具・器材と院内のチームワーク1)手術室の環境 インプラント埋入や骨移植などの外科手術に際しては観血処置であることを念頭におき、清潔域・不潔域をつねに意識しなければならない1)。さらに、使用する外科器具・器材が多いだけでなく、アシスタントドクターや麻酔科医などの介助者も増えることから、理想的には他のスペースと隔離された広い環境での施術が望ましい。筆者の医院では、手術用の無影灯やデジタルX線、CT 用シャーカステンを備え、生体監視モニターや笑気・酸素などの機器や外科器材などを十分に並べられる広い個室で、清潔域・不潔域を明示してインプラントの手術を行っている(図4-1a~c)。インプラント手術に必要な手術室の環境図4-1a~c 筆者の医院の手術室。手術用の無影灯は、術野が自然光で影が生じず、長時間の手術でも発熱量の少ないものが望ましい。煽るようなデザインを避ける配慮も必要である。介助者、アシスタントドクター、麻酔科医が支障なく作業できる広いスペースがあることが望ましい。abc4-1 術前の準備CT用のシャーカステンを備え、患者の解剖学的な状態を術者・スタッフがすぐに確認できるようにしてある。外科器材や生体監視モニター、笑気・酸素などの機器を十分に並べることのできるスペースを確保する。

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