歯科医療従事者のための感染制御入門
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 新型コロナの感染経路としては「接触感染」と「飛沫感染」が考えられます5。接触感染は、ウイルスが付着した手指で眼、鼻、口等の粘膜に接触することにより感染する経路を指します。また飛沫感染は、2m以内での咳やくしゃみ、また近距離での会話等による飛沫の曝露により感染する経路を指します。 「空気感染」については今のところ証明されていません。しかし、3密空間で換気が不十分な場合、エアロゾルを介した感染リスクが高まると考えられます。現在、エアロゾルに関して統一された定義はありませんが、一般的にその微粒子の大きさは直径1nm〜100µm までさまざまであると言われています6。また、これは結核や麻はし疹か等の一般的な空気感染とは異なります。なお、エアロゾルが発生する手技では、当然感染リスクが高まります。図1-4 新型コロナの感染経路1-2-1 新型コロナの感染経路1-2世界各国での実例接触感染(a)と飛沫感染(b)により新型コロナに感染すると考えられています。また、エアロゾルが発生する手技(c)では感染リスクが高まります。abc14

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