2019年末に発生した新型コロナは世界的に流行し、2020年3月11日、WHO（World Health Organaization：世界保健機関）が「パンデミック」と宣言しました。また、宣言直前である同年3月5日付のニューヨークタイムズには、職業的に新型コロナの感染リスクがもっとも高いのは歯科衛生士や歯科医師である、という記事が掲載されました。 そのような状況のなかで歯科医療の現場ではさまざまな対策をしながら患者の健康のため闘いを続けてきました。本書では、現時点（2021年1月）での情報をもとに新型コロナ、または未知の細菌やウイルスについての対策を論じていきたいと思います2、3。参考文献2. 厚生労働省. 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）診療の手引き第4.2版. https://www.mhlw.go.jp/content/000742297.pdf （2021年3月8日アクセス）3. ⼀般社団法人日本環境感染学会. 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第3版. http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/les/jsipc/COVID-19_taioguide3.pdf （2021年3月8日アクセス）表1-1 感染症流行の規模的な分類エンデミック（endemic）ある感染症が、一定の地域に一定の罹患率で、または一定の季節に繰り返し発生することエピデミック（epidemic）一定の地域や集団において、ある疾病の罹患者が、通常の予測を超えて大量に発生することパンデミック（pandemic）感染症が世界的規模で同時に流行すること。また、世界的に流行する感染症のこと1-1-2 パンデミックへの対応12
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