口腔内スキャナーはじめて講座_コピー
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を使用する。当院ではCAD/CAMシステムを用いた修復・補綴処置を行うにあたり、専用のダイヤモンドポイントセット、マトリックスやウェッジ、研磨用器具、接着システム関連、接着性レジンセメントセット、各種フロス、スケーラーなどを使用する(図3-3)。さらに前歯部の処置に関してはステイニング・グレージングを行うため、各社ステイン材や筆などの準備も必要となる(図3-4)。 これらをその都度スタッフに指示して準備していては非効率的で、所定の診療時間における完了が困難となる。よって歯科医師は、事前準備を行う歯科衛生士と十分なミーティングを重ね、診療前に何をどこまで行い、何を準備しておくかを決定し理解しておいてもらわねばならない。この説明と理解が混乱を回避し、適切な診療時間の遵守を可能とする。歯科衛生士の働きにより、チェアタイムはかなり左右される1。筆者の経験では、アシスタントが知識と経験のある歯科衛生士とそうでない歯科衛生士では、15~20分程度はチェアタイムに差が出るように感じる。Chapter 338図3-2 術前にあらかじめ患者情報を入力しておくことは実際の治療時間の有効活用につながり、予定時間内における治療完了達成の一助となる。図3-3 治療に際してはさまざまな器具・機材を使用する。歯科衛生士が各々の意義や理論を理解することで、適切な準備が可能となる。また、適切な準備は治療時間の延長を防止できる。図3-4 チェアサイドにおいて審美領域の補綴処置を行う場合は、ステイニング・グレージングを行う場合もある。この際も、やはり前準備を適切に行っておくとよい。治療を始める前の準備を適切に

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