adbechfigj◆ ◆ ◆ 巻頭特集Part2(Initial)-(Final)-4.今後の展望 ソフトやハードが変わったとしても変わらないものがある.それは,総合診断力であり治療哲学である.「なぜ,治療が必要な状態になってしまったのか」「これから起こるであろうトラブルは何か」を予測できる診断力,つまりプロファイリング力を高めていく必要性がある.筆者がアライナー矯正治療でどこを診ているのか? と問われれば,現状の咬合面の形態からどちらのベクトル方向へ咬合力や干渉力がかかっているのか,その力がどのように歯や歯周組織に影響を及ぼしていくのかを注意深く観察し,諸先輩方にも経験則をアドバイスいただきながらプロファイリングするように心がけている. 現在,このような咬合診断や予測は術者の経験や知識に委ねられているため,診断や治療に差が生まれてしまっていることも事実であろう.しかし,これらのデータや知識がIOSのデータだけでなく,あらゆるデータとリンクさせることができれば,ビッグデータとディープラーニングによるアルゴリズム図8a〜e 光学印象時の口腔内の状態.IOSを使うとCRポジションでの咬合を再現できるため,ICP(喉頭嵌合位)≠CRの患者は必ずCRポジションでスキャンするようにしている.図8f〜j 治療後のイメージ.前方,側方への拡大や遠心移動を行うときは,必ずCTで大臼歯のボーンハウジングを確認する.50-クリンチェック2.治療計画(クリンチェック)-クリンチェック
元のページ ../index.html#8