歯磨剤選び方ガイド
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●プラークが強い酸を放出●ホワイトスポットも進行中●清掃不良による歯肉炎着眼点臨床所見・検査結果  卒業までに矯正治療を終えることを目標に設定。矯正治療ではブラケットの装着を予定するため、それまでにホワイトスポットの回復が望まれることから、う蝕のリスクコントロールと歯質をターゲットにした処方を中心に再石灰セルフケア状況・理解度・協力度性格・生活背景・全身疾患54Part3 ケースでみる 患者さんに合わせた選び方&組み合わせ方CASE1患者:初診時19歳・男性 主訴:歯列矯正を希望サリバテスト●プラークチェックpH:ハイリスク●プラーク量:ハイリスク●過去3年う蝕経験:ハイリスク●ミュータンス菌比率:0.012%●1日1回、就寝前にブラッシング●出血しない(本人談)●電動歯ブラシ、フッ素入り歯磨剤を使用二色染め歯垢染色液を用いてプラークを染め出した結果、叢生の強い部位や歯面の凹凸の大きい部位において濃染され、表層下脱灰によるホワイトスポットの出現との関連性が示された。●学生●遠方で通院に制約あり●素直な性格●矯正治療を希望(卒業までに) 歯列矯正を希望して来院した19歳男性。初診時、歯列不正による清掃不良が認められ、堆積したプラーク下には初期う蝕病変がホワイトスポットとして観察されます。また、歯肉炎による出血があり、本人も自覚しています。大臼歯部には放置したう蝕があり、矯正治療前にう蝕リスク判定とそれに基づく治療計画が必要とされたケースです。 サリバテストはオーラルチェックセンターを利用。ビジュアルな検査としてはプラークチェックpHとプラークチェックジェルBR(すべてジーシー)を使用しています。化のスピードアップを図る必要があります。 一方、部活動と通院時間の事情から、通院回数をおさえつつ成果を上げるために、セルフケアを重視して継続可能な製剤処方を検討しました。初診時処方前の状態処方・治療方針白濁のある初期う蝕

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