歯磨剤選び方ガイド
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唾液中フッ化物濃度(ppmF)7つのターゲットと基本方針(文献1より引用改変)(文献1より引用改変)サリバテストハイリスクサリバテスト26Part2 7つのターゲット別 歯磨剤の成分&処方パターンT1-010n=6(CASE1、P.55)2.52.01.51.00.5P(950ppmF):NaF配合ペーストタイプ歯磨剤(950ppmF)G1(500ppmF):NaF配合ジェルタイプ歯磨剤(500ppmF)G2(950ppmF):NaF配合ジェルタイプ歯磨剤(950ppmF)R1(225ppmF):NaF配合フッ化物洗口剤(225ppmF)R2(450ppmF):NaF配合フッ化物洗口剤(450ppmF)Pは就寝1時間前に使用、G・Rは就寝直前に使用。0.04±0.02P(950ppmF)0.04±0.01P(950ppmF)+G1(500ppmF)P(950ppmF)+R1(225ppmF)P(950ppmF)+R2(450ppmF)洗口剤という剤形は、使用後吐き出すだけですすぎをしないことから、ジェルタイプ歯磨剤に比べて口腔内に滞留するフッ化物イオンの濃度が高く、効果の持続が期待できると考えられる。0.81±1.130.07±0.04P(950ppmF)+G2(950ppmF)0.24±0.16P.31P.36P.38P.40P.46P.49サリバテスト、位相差顕微鏡での検査、歯周病細菌検査、もしくはプラーク酸産生能検査が必須求められる処方 一人ひとりの患者さんに対してセルフケア製剤を選ぶ際は、製品を当てはめていくのではなく、「自分が何に対してどうしたいのか」から製品を選び出していく「ターゲット法」を取ります。対象とするターゲット(目的)を上記のように大きく7つに分けて考えてみるとよいでしょう。7つのターゲットは、患者さんの抱える問題点を解決できるようにほとんどのトラブルがどこかに当てはまるように定処方パターンのナンバー、Part3で掲載している症例 サリバテストによってう蝕リスクが高い場合には、毎食後のフッ化物配合歯磨剤にプラスして、就寝前に年齢に応じた濃度のフッ化物ジェルを併用します。う蝕リスクがかなり高いと判断される場合には、就寝前図2-1 フッ化物製剤の併用による翌朝起床時唾液中フッ化物濃度にフッ化物洗口を毎日1回法で処方します。翌朝の口腔内残留フッ化物濃度は洗口剤のほうが高いと報告されています(図2-1)1)。めています。同時に、セルフケア製剤に配合される有効成分が直結するように設定していますので、やりたいことやトラブルを複数抱えている症例でもターゲットを絞って選んでみることができるようになっています。 次ページより、各ターゲットについて、最低限知っておきたい配合頻度の高い薬用成分や近年注目されている成分、そして実際の処方パターンをまとめています。患者の口腔内の状態、ターゲット(目的)脱灰を抑えたいエナメル質を回復したい露出象牙質を保護したいステイン・歯石を除去したい細菌を減らしたい炎症を抑えたいプラーク・酸を抑えたい処方パターンの見方フッ化物洗口 or フッ化物ジェルTarget1Target2Target3Target4Target5Target6Target7フッ化物イオンによる脱灰抑制、 再石灰化促進P.27エナメル質の結晶修復、ミネラル補給知覚過敏抑制、象牙細管の封鎖浸透・分解による沈着抑制浮遊性菌・バイオフィルムの殺菌、口臭抑制歯周組織の消炎、血行促進、組織修復プラークの生成抑制・吸着除去、pH緩衝

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