お口のなかの悪いやつら
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のグラフ参照)。国内約3600万人の高齢者のうち、17%近くが認知症を患い、その過半数がアルツハイマー型認知症だといわれます。このアルツハイマー型認知症の人の脳に、ジンジバリス菌とともに高率で見つかるのが口腔トレポネーマ属です。アルツハイマー型認知症を患っていない人に比べると、非常に高い検出率でした(上口腔のトレポネーマ属が脳にどんな悪さをしているかは未だ不明です。しかし、極悪兄貴のジンジバリス菌の悪行はすでに暴かれています。脳内に感染すると炎症物質を放出しアミロイドβベタ(老廃物)が沈着。これがベタベタのアミロイドβプラークとなり脳を萎縮させるのです。ジンジバリス菌が悪行を働くまさにその現場から、高頻度でトレポネーマ菌が見つかっています。アルツハイマー型認知症を減らすには、やつらの棲家、歯周ポケットを歯科で掃除しやつらを追い出すこと。超高齢社会の最重要課題は、「歯周病の予防と治療」です。高齢社会の最重要課題は歯周病の予防と治療!トレポネーマ菌の検出率200トレポネーマ・デンティコーラトレポネーマ・ペクチノボーラム*トレポネーマ・ソクランスキー*  ー  41100(%)806040アルツハイマー型認知症の人アルツハイマー型認知症でない人アルツハイマー型認知症を患っていた人16名と患っていなかった人18名の脳サンプルを調べ、トレポネーマ属の検出率を比較しました。Chapter 3歯周ポケットに潜むグラム陰性菌*トレポネーマ・デンティコーラと同属の口腔内細菌アルツハイマー型認知症の脳から高率で見つかったきりもみ隊長として歯ぐき→血管→脳へ!

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