睡眠と呼吸_歯医者さんの知りたいところがまるわかり
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Chapterて睡眠障害からさらなる肥満に、という悪循環が起こります。短時間睡眠では、ケーキやポテトチップスといったジャンクフードを欲するようにもなります3。太っている人が炭水化物をパクパク食べてしまうのは、睡眠障害が隠れている可能性があります。その状態で無理に食欲を抑えようとがんばるよりは、きちんとした睡眠を確保しようと心がけたほうが、無理のないダイエットにつながるでしょう。増加します。またインスリンの分泌が低下したりします。その結果、糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患といった生活習慣病に罹りやすいことが明らかになっています。8時間の者と比較して5時間の者は、レプチン量が16%少なく、グレリン量が15%多い。(参考文献2より引用改変)肥満と睡眠睡眠時間が古畑 升4時間睡眠をたった2日間続けただけでも!17〈参考文献〉1. Tasali E, et al. Effect of Sleep Extension on Objectively Assessed Energy Intake Among Adults With Overweight in Real-life Settings:A Randomized Clinical Trial. JAMA Intern Med. 2022;182(4):365-374. 2. Taheri S, et al. Short sleep duration is associated with reduced leptin, elevated ghrelin, and increased body mass index. PLoS Med. 2004 Dec;1(3):e62.3. Spiegel K, et al. Brief communication:Sleep curtailment in healthy young men is associated with decreased leptin levels, elevated ghrelin levels, and increased hunger and appetite. Ann Intern Med. 2004;141(11):846-850. ふかぼりTOPICS 1たくさん眠れば、やせられるのか? 詳しい理由はまだ不明ですが、長時間睡眠でも肥満になることがわかっています2。さらに慢性的な睡眠不足になると交感神経系が過緊張になったり、体に炎症反応が起きるため、炎症性のサイトカインが図1 睡眠不足が肥満を引き起こすメカニズム睡眠が不足すると、脂肪組織から分泌されるペプチドホルモンのレプチンが減少。反対に胃から分泌されるペプチドホルモンのグレリンが増加。結果、肥満傾向になると考えられている。わずかの寝不足でも影響を受ける。レプチンが減少 レプチンには、食欲を抑制、エネルギー代謝を促進、体重増加制御の役割がある睡眠不足!グレリンが増加 グレリンには、食欲を増進するはたらきがある睡眠時間はレプチン量と正の相関を、グレリン量と負の相関を示す。食べすぎメタボ肥満5

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