図1.2.6 X-ガイドを実現させるためにはトラッカーとマーカーが必要となる。1.2.3仮想マーカー法1.2.2物理マーカー法 物理マーカー法は、造影性のある物理的な基準点を患者に装着しCBCT撮影を行う。撮影後、X-ガイドソフトウェア上で映し出される基準点が検知され、患者トラッカーと連動されることでナビゲーションが行える。物理マーカー法は下記の2通りある。A1:X-クリップ方式(有歯顎) 歯に固定されるX-クリップに埋め込まれている3個の金属性の球体を基準点として使用する。A2:基準点スクリュー方式(無歯顎) X-ガイドが指定したボーンスクリューを利用し、基準点として利用する。Oral Implant Rehabilitation SeriesCT(DICOM)ハンドピーストラッカーバーの先端重ね合わせ位置関係の構築口腔内マーカー患者トラッカーCT画像上にマーカーを設定する必要がある。マーカーは2種類(物理マーカー、仮想マーカー)に分けられ、マーカーのレジストレーション(登録)方法は大きく4つ挙げられる(図1.2.7)。 20 仮想マーカー法は、CBCT撮影前に患者に基準点を装着する必要がない。CBCT撮影後、ソフトウェア上に記録した解剖学的構造を基準点として設定し、実際の患者の解剖学的構造に専用のプローブツールでタッチし、連動させる方法である(X-マーク方式は有歯顎の場合、無歯顎の場合の2通りがある)。B1:X-マーク方式(有歯顎、無歯顎) 有歯顎の場合の本方式は、X-クリップを使用する方法であり、患者トラッカーと仮想マーカーを連動させることで患者の解剖学的構造とモニター上の解剖学的構造が連動される。 一方、無歯顎の場合は、クリップをサポートする歯がないため、 CLX トラッカーアームまたはEDXトラッカーアーム(フラップを形成せずに粘膜の上から固定可能)を使用してトラッカーを顎骨に固定し、仮想マーカーと連動させる方法である。1章 ダイナミック3Dナビゲーションシステムとは
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