DHとDRのための歯周ポケット鑑別ガイド
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16LBQQ6 歯周治療は、OHIとスケーリ そうですね。ここでは健全な ペリオリスクは低そうなの その通りです。ここで大事な●右下奥の軽度の咬合痛  ●歯肉の腫脹(-)L2 2 3B3 2 2で、電気歯髄診断(electric pulp test:EPT)を行い、失活歯かどうかを見極めるべきではないでしょうか。診査は、EPTです。この歯が生活歯か失活歯かで、治療の方向性が決まります。生活歯のように思われる歯であっても、根尖部や根分岐部付近に透過像が見られる場合は、度待って、エックス線診査にて回復傾向が見られたため、それ以上の歯周治療は行いませんでした。つまり、SimonⅠ型(エンド由来)です。その後補綴処置を行い、治療終了としました。EPTを必ずチェックしましょう。失活歯であれば「エンドファースト」ですので、歯周治療に先立って、まず根管治療を行うことが必要です。 本症例では、エックス線(図9a)で歯髄に近接する治療の既往歴が確認できますので、その影響で歯髄が失活した可能性が考えられます。また咬合痛があるという点では、根尖部の異常を疑います。 実際にEPTを行うと反応がなかったため、失活歯と判断し、まず根管治療を行うことが優先されました。33歳女性エンド・ペリオ病変と考えます。図9d、e 3年後のエックス線像とプロービングチャートさて、まず何をする?その後 根管治療後3ヵ月程歯周治療は?3 2 33 3 3図9a エックス線診査デンタルエックス線からは、6の根分岐部から遠心根にかけて透過像を認める。よく見てみると、近心の根尖にも透過像が見られる。図9c 根管充填後エックス線像図9b 歯周組織検査歯周ポケットは3mm以下。なお、歯頚部には骨吸収は認められない。ングのみ行うようにします。SRPまで行う必要性はない歯根膜が残っている可能性が高いため、不用意なSRPは歯根膜を傷つけてしまうおそれがあります。したがってスケーリング程度に留めておくことが大切です。図9f 10年後のエックス線像17症例1

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