あなたの根管治療はここがまちがっている!
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d症例1d 根管充填直後.本来の根管と歯内歯の陥入歯根管が,いっしょに拡大されたような状態になった.不均一な根管内不透過像が確認された.c症例1c 根管治療時.作業長測定ファイルが直線的に根管内に挿入された.a症例1a,b 患者は16歳,女子.初診時の口腔内写真では唇側歯肉にサイナストラクトが発現していた(a).何回か根管治療を行っていたが,経過不良で紹介来院した.すでに根管内は無作為に拡大され,穿孔していた(bの丸部).根尖部領域に大きな透過像が確認された(b).be2f2e3f311CHAPTER 1 治療失敗の3大原因e1症例1e1~3 約2年経過後.サイナストラクトは消失した.f1症例1f1~3 約8年経過後.サイナストラクト(矢印部)が再度発現した.根尖部領域の透過像は縮小している.過後に根管滲出液が若干減少したので根管充填の前段階として水酸化カルシウム製剤「ビタペックス」(ネオ製薬工業)を暫間的に根管充填し,3〜4か月経過観察した.経過観察後に水酸化カルシウム製剤を除去し,根管内の状況を確認したところ,腐敗臭や滲出液は消失して臨2年後8年後床所見の改善が認められたため,注入式加熱ガッタパーチャ根管充填を終了させた(症例1d).しかし,約8年経過時のリコール診査で,サイナストラクトが再度確認された(症例1f).さらに約11年経過時に,歯の破折が確認されたので抜歯した(症例1g).

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