Changes in mandibular incisor position and arch form resulting from Invisalign correction of the crowded dentition treated nonextraction.Angle Orthod. 2016 Jul; 86(4):577-83.論文タイトル著者・雑誌・発行年Duncan LO, Piedade L, Lekic M, Cunha RS, Wiltshire WA. 非抜歯の叢生歯列におけるインビザラインアライナーの下顎切歯の位置の変化を調査した後ろ向き研究。下顎前歯の6mm未満の叢生は、側方拡大やIPR、唇側傾斜を使用して安定して配列可能である、と結論づけた。も大臼歯がⅠ級関係で、正中がほぼあっていることが重要である。 ただし図26の症例のようにイージーケースではあるが、何ヵ所かで反対咬合になっていると20枚では治らない。本症例も2 2が反対咬合のため、最初の治療計画では治療枚数が24枚となった。とはいえ、この叢生具合で24枚で終わるのだから、アライナーを1週間ごとに交換するとして約6ヵ月で終わることになる。図25 叢生が強く見えても大臼歯がⅠ級関係なら、枚数は20枚前後で終わる可能性が高い。 ただし、反対咬合のように顎位が偏位した状態でロックしている可能性があるケースでは、反対咬合が解けたときに顎位が本来の位置に動く(ジャンプ)ことがある。治療途中でロックが解けることによって顎位がジャンプした場合には、追加アライナーでフィニッシュの位置を修正しないと、ズレた位置で治療が終わってしまうことがある。したがって、反対咬合のケースを見たら、基本的には追加アライナーが必要になると考えるとよいだろう。図26 大臼歯はⅠ級関係だが、前歯部が反対咬合でロックしているため24枚必要となった症例。ロックが外れたときに顎位が変われば追加アライナーの可能性もある。下顎切歯の位置とアーチ形状の変化読んでおくべき この文献111
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